2007年09月18日

怪人坂の少女と、少女館の怪人

kaijinfly.jpg



『逆上がり』みたいなもんだと思う…



少し前に、大事な人にメールで話したことがある。

そのときはふと例えただけだったけど。


子供のころ、なぜか強制的にやらされるんだよな。

今なら、出来なくてもいいんじゃないのと思ってしまう…。

クラスのほとんどの奴が出来ていくにつれて

かなり落ち込んでた子もいた気がする。

僕もイキナリは出来なかったはずで。

放課後?か。夕暮れくらいの時間に

突然出来た気がする。風景の色がオレンジっぽかった。


不思議なんだよね。

突然、できるんだよ。

さんざん練習してできなかったのに。

次の日とかに、あれ?出来た!…ってかんじでね。


強制されたのはイヤだったけど、

“逆上がり”は、

仕方なくふっかかってくる色んな事から

抜け出せた時のシンプルな爽快感と

自分と闘って得た克服感を教えてくれた。


べつに人生論…ってモンまでいかないよ。

ただいっぱい制約があるのがこの社会で。

自分に対してさえモヤモヤするのが人の気持ちで。


結局ここに居る以上、僕らは生きている間に

何度か“逆上がり”をすることになるんだろう。



パノラマ党「怪人坂の少女と、少女館の怪人」

の公演が終わった。

パノラマ党には2度目の参加です。

僕はここの作品世界が好きだ。


詳しくは書けないけど

人と社会の裏側を、恐ろしいほどの情報量を、

見ざるをえないTVマンである、主催の前西氏のチームが

伝えたいメッセージを、演劇という生モノで表現する場所。

華やかさと虚構をもって、実は人のリアルな横顔を見せる

そんな世界かな。とか僕は思います。勝手な印象ですよっ。


よく“可愛い女の子がいっぱい出てるね。”

と知人に言われたりするし、唄ったり踊ったりするし

もちろんルックスの良い女優陣は芝居の華だけど、

物語の中では、一人の人間ってのは男女を問わず、

こういう壊れそうな華奢な存在なんだなって思う。



いつだっけか、前西さんと飲んでた時に教えてもらった話。

なぜか希望って言葉の話になって。

『“希望”って、いいイメージあるでしょ?でも

希望の“希”の字は“うすい”って意味ですよ』

え?じゃあパンドラの匣(はこ)に残ったのは、

うすい望みですかと僕が聞くと

『ギリシャ神話では、最後に残ったものは、

“未来を全て分かってしまうこと”言ってみれば絶望で、

それを知らずにいることが出来たから、

人類は希望だけは失わずにすんだと言われてるんです』


未来を知らないから

僕らは悩んだり、葛藤するけど

そこで希望と可能性を持てるワケで。



今回のお芝居は何度か“坂を上がる”“逆上がり”

というセリフが出て来ました。

僕にはそれが“希望”ということばにかぶってきます。

何度もがんばって出来ないことが

これからでも、明日にもあるだろうけど

その時、イ〜っとなって投げ出しても、

しばらくしてからでもいいから、

また公園に行って逆上がりをしてみよう。

かつてそうしたように。


くるっと回って鉄棒の上に身体が上がったときの


その景色を思い出したい。






すべてのお客様へ。本当にありがとうございました。


僕が忘れそうになる気持ちを思い出させてくれる、

そんな世界に参加させて下さった、

とんがった兄貴、前西和成氏。

作家の村田元氏。

キャスト&スタッフ&ボランティアの皆様すべて。

本当にありがとうございました。


Special thanks

同じ日程でインディペンデントシアター1stに

出演されてて多忙の中、振付してくださった

石原正一さん(石原正一ショー)や、

声の出演された西田政彦さん(遊気舎)が

お疲れなのに打ち上げに来て下さって嬉しかったです。
posted by 宇野伸茂 宇野正剛 at 19:18| 大阪 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
宇野さんと出会えて、このブログにたどり着けてよかった。
(ゆっくり飲んだりは出来なかったことは残念ですが・・・)
このブログはなんか好きです。
ぼちぼち覗いて、コメントもときどきはしようと思います。

さて、言葉遊びが文学的だとなんかやられちゃいますね。
私は今回「いつかどこかで」にひっかかりました。
Posted by Lighting hiroe at 2007年09月19日 22:00
おぉっ、照明家の廣江さんではありませんか!
このたびはお世話になりました。

コメントありがとうございます〜。
最近僕にアクセスしてくださった一般のお客様から、
オープニング『怪人坂へようこそ!』アタリの、怪人シルエット照明
のシーンがめちゃくちゃ格好良かったとお褒めいただきましたよ。

「いつかどこかで」のかけ方は素敵でしたね。
物語の五日(いつか)=過去の自分の“いつか”。
明日という未来の“いつか”。
僕の解釈は合っているのだろうか(コラコラ。

いつかどこかで。少しさびしく響く言葉ですね、
陽気に言ったとしても(笑。
Posted by ウノ at 2007年09月21日 10:22
やはり、ジョージはシルエットに限る!ということですな(笑)
Posted by hiroe at 2007年09月21日 12:05
あ。たぶん、ジョージくんの背後で
壇上に居た4人のことだと思います(爆。
Posted by ウノ at 2007年09月22日 15:35
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