2007年09月09日

ソラノウエカラ

sorano.jpg




母の手術が終わった。


手術室から直結する、小さな窓から

担当医師が顔を出して言った。


広さと言えば、一畳くらいの真っ白な接見室は

僕らにとってはイヤな場所だった。

呼び出された時間が、思いのほか早かったので

あのときのように

何かイヤなことを聞くのかと。



問題なく終了したことを伝えにきた医者は、

一通りの定番らしき説明をして去った。

もちろん、手術が終わっただけで

すべてが治ったワケじゃないけど、

過去に大きな手術をした母が、

再び強く気持ちを持ってくれた事が嬉しかった。



僕は高い空の上から

容赦なく母に苦痛をもたらす、

得体の知れない

神だったり、運命だったりを恨んでる。





でも忘れていた。

高い空には、彼等以外にも居たことを。



親父が居た。





…実は気付いてたけど

こじつけて考えないようにしてた事がある。



病院が指定した、

母の手術をしたその日は、


亡き親父の誕生日。



高い空にいて、

言葉でもなく、しぐさでもなく、


『ソバニ イルカラ』


という意思表示をした親父。





カタチのない、愛情を初めて見た。




そういうの、少し信じたくなった。



そういう…ね。


posted by 宇野伸茂 宇野正剛 at 07:14| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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